飛行機はすごいね。あんな重いのに飛んじゃうもんね。僕らの夢を乗せて飛んじゃうもんね。

いやしかし、社員旅行で行った某地方都市で何をしたかってキャバクラのような店に行った。そこはキャバクラではなくてラウンジと呼ぶそうだ。
なぜにお金を払ってまでして知らない女と面倒なコミニュケーションをとらなくてはいけないのか、と考える私はこういった店は若干好きになれないのではあるが。
好きになれないのではあるが2日で8軒ほどのお店に行った。いや、これは団体行動だから仕方がない。みんなと一緒にいないと最終的には宿泊地に戻る事ができないのだから仕方がない。
それにしてもこの街の女のほとんどはこういったお店で働いているんじゃないかと思われるくらい繁華街の人口密度は高い。夜の仕事だけという人ももちろんいるが、昼は別の顔を持つ人も多い。OLやら介護やら女子高生やらCoCo壱の店員やらである。
まあ、つまり普通の女の人がいるわけである。それが都内近郊のスレたキャバ嬢と比べてしまうとかなり純情に感じるのは仕方がないのかも知れない。
みんな電話番号を聞いてた。なぜこんな遠い街の女の電話番号を。
どうやらほとんどの女は東京に行きたいというような事を言うらしい。するとバカな男はじゃあ東京に来たら一緒に遊びに行こうとデレデレになっちゃうみたいである。完全に阿呆ですな。
そんな阿呆な人たちを横目に俺はといえば天才的なヒキの悪さを見せ付けて、どこの惑星からやってきた人型生命体だ、というのと生死をかけた格闘をした次の店で、今さっきやっつけてきた人型生命体と非常によく似たやつがまた現れて、この未だ知られていない異生物のいる惑星は存在する!と違うファンタジーを感じていたり、また別の店では「私、来年結婚するの!」とおめでたい話を唯一めでたくなくなる場所で言う女がいたり、20代にして小学1年生の子供を持つシングルマザーが言う「お父さんはどこかに行っちゃったの!」というけなげにも重い言葉にとても暗い気分にさせらりと散々でした。
ああ俺も阿呆みたいにデレデレさせられてえ。させさせられさせりてえ。